この間のおさわり会からこっち、真面目に日本刀の購入を考えてるかりょです。

　だって！！！　どの本を読んでも、
「まずは一振り買ってみろ！　見る力が尽くし、興味惹かれるポイント増えるし、自分の所のと比べる事で美術館鑑賞がもっと楽しくなるから！」
的な事が書いてあるんですもん！！！

　で、まあ、最初に出会った勇進堂さんが余分に良く見えてる可能性があるので、何軒か回ってみよ～っと、どこか行く機会がある度に、その近所の骨董品屋さんや刀屋さんを調べて訪ねてみるんですが……。
……もうね！！　　
そういうお店って、本当に商売っ気ないですね！！！
　
　話しかけて来ないとか、いらっしゃいすら言わないとかなら、まあ、一見さんには売らないのかなぁってまだ理解の範囲なんですが。
　例えば、ガラスのショーケースに短刀が並んでたので、近くで見ようとしたら、その上で作業を始めるとか。
作業台なんですね、それｗ
　後は、商品を見てる後ろで、恐らくおなじみのお客さんと、登録証（日本刀は「武器」ではなく、「美術品」なので、登録さえすれば誰でも持てます）のちょっと際どい話を始めたりとか。
　待ってｗｗｗ　それは、私をお店の関係者と勘違いしてるとかなんでしょうか？？　それとも、どうせ分からないだろうと思って話してるのｗｗｗ
そっと帰りましたよｗｗｗ　ここでは買えませんｗｗｗ
　金具屋さん・包丁屋さんになってる所は、割と商売ッ気はありますね。
そういう所はお客さんも多くて活気ありますが、やっぱり刀剣は置いてはいても、ほぼ飾りみたいですね。
　
　まあそれで出た結論は、やっぱり勇進堂さんは飛びぬけて商売上手だし、理解があるってことですね。
居合の道場が併設されてる事も大きいのかもしれません。
　刀が売れない→買いたい人にだけ売ろう/包丁を作ろう
と、
　刀が売れない→売れるようにしよう
とでは、根本になる発想が違うのかもしれませんね。

　そういう訳で、ちょっと時間が出来たので、勇進堂さんへ二度目の訪問。５分程外からショーケースを眺めていたら、店主自ら出て来て、
「中おいで」
って誘って下さいました。
　もうここの時点で、対応が違いますな！！！

　そういうわけで、お店のHPで10万円で買えるって書いてあったから来ましたって事とか、最初は脇差を考えてる事とか、それも、中でも普通の普通・真ん中の真ん中の特徴ない奴が欲しいとか、色々ぶっちゃけて、相談に乗って頂きました。
　いくつか見せて頂きましたが、やっぱりピンキリですね。
10万円内で買える物でも、白鞘のから拵え付のまでありました。
ん～～～～！！　やっぱり、単純に白鞘の方がいい物なのでしょうが、後々に拵え着せようと思った時に、単純に金額が倍になるんですよね！！！
金具関係だけちょこちょこ集めておくのもいいかもですが……やっぱり、最初から拵えが付いてるのだと、相当お得になってますし……。

　と、あれこれ見てたら、店主が、
「はいこれ」
って笑顔で差し出して来ました。その時は刀かなと思ったんですが、後で聞いたら脇差でした。
　受け取ったら、思ったより重くてずっしり来ました。
「きれいでしょ」
　めちゃめちゃ綺麗でしたよ！！！

　鞘は緑青色で、螺鈿細工をちりばめた華やかな物。鍔は黒字に梅と鶯かな？の金象嵌。頭も無地と見せかけて、さりげない模様入り。
　ファーーーーーー！！！！
めちゃくちゃオシャレ！！！！

「これ、孫六兼元」
「関の！！！！」

　ファーーーーーーーーーー！！！！！！！！！！
なんてピンポイントなもの出して来はるんですか、この店主？！？！
バッグチャームか？！　バッグチャームで関兼定推しを見抜いたのですか？！
それとも単なる偶然ですか？！？！　ひょえええええ！！！１

「中も綺麗だから」
　って店主が抜刀してくれました。
なんだこの刃文ーーー！！　ちょう波打ってます。今朝も、本で刃文一覧眺めてましたけど、こんなのなかったですよ！！！

「ち、丁子？」
「三本杉」

　なんだそりゃーーーーー！！！！
何か分からないけど、何かすごそうーーーーー！！！！

　思わず、口を塞いでました。息かけるのも怖いです。
「これ３０万円」
「安くないですか？！？！」
　……ハッ！！　いかんいかん、私の金銭感覚おかしくなってますｗｗｗ
いやでも、たぶん世が世なら３０万じゃあ手に入らない品だと思います！！＞＜

　は～～～～。
やっぱり刀を数見たかったら、美術館より刀剣屋ですね。
ほんと色々出てくる……。

「来月、買います＞＜」
「それじゃあ、条件にあうのを探して置くからね」

　ふぉおおお、店主とお約束してしまいました。これで後には引けませんね。
床の間を片づけておかないとです……！！