誰でもお気軽にコメントどうぞ。過去記事や微妙に趣旨ずれてても気にしない系のかりょです。
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「予備校裏のアシッド爺さんが、使い魔をくれるんだって」
男の子のひとりが持ってきた情報に、教室内はざわめいた。
召還獣と違って、使い魔ならば、魔法使いになる前の子供でも、持つことが出来る。
とはいえ、やっぱり扱い方を間違えると大変なことになるわけで、魔法使いの卵の、更に卵でしかない予備校生たちは、持ってない子が大半だ。
親から引き継いだとか、生まれた時に従属していたとか、そういう特殊な使い魔以外は、誰か大人の魔法使いから、譲ってもらうしかないってわけ。
そういうわけで、すでに使い魔を持ってる子や、興味のない子を除いた、総勢10名ほどが、こぞって予備校の裏に行くことになった。もちろん、あたしも、その中のひとりだ。
※
魔法使い予備校は、ここ、魔法使いだけの村・ティモーレの、中心街にある。
ここで計画繁殖された魔法使い同士の子供たちは、ソレンティアに入学するためだけに、あらゆる教育を受ける。
最初は幼等部で、校則内の禁止事項と、一般常識や社会生活を叩き込まれる。次に中等部で、語学、数学、歴史、生物などを勉強する。
そして、12歳を過ぎて、ソレンティアからの招待状を受け取れば、魔法使い予備校への入学が可能になる。そこでは、ソレンティアの仕組みや、各学科の知識や、他の世界の種族や生活を学ぶ。
14歳のあたしは、予備校の3年生。次の春に15歳になれば、特定の師匠について、更に一年を予備勉学に費やして、16歳の誕生日にソレンティアに入学する。それが、ティモーレでの普通の子供ってわけ。
でも、そのことを考えると、あたしの胸はざわついて落ち着かなくなる。あたしはうまく普通の子であれた。でも、そうじゃない子はどうしたらいい?
※
「よく来たね」
アシッド爺さんは、温厚な紳士で、会えばいつもニコニコしながら声をかけてくれる。時には飴やクッキーをくれることもある。予備校生の人気者だ。
ぞろぞろやってきた予備校生をやっぱりニコニコ見て、爺さんは一冊の黒い本を取り出した。
「全員にくれるわけじゃないでしょ?」
ちょっとマセた女の子が、爺さんに聞いた。
「もちろんだ。相性などもあるからね」
「どういう使い魔なの?」
男の子がせっかちに聞いた。
「これは異世界の魔王だ。私が若いころに、捕まえたのだけどね」
爺さんの言葉を聞いて、数人が及び腰になった。
「魔王だって? 悪魔なの? それは校則に違反してるよ」
ソレンティアの招待状が届く条件は、実は完全には解明されていない。
でも、届かない条件は、いくつか分かってる。悪魔崇拝や、破滅思想などがその代表格だ。だから、ティモーレでは、そういった思想を抱かないよう、乳幼児の段階から徹底的に教育される。
「大丈夫。魔王といっても、そう呼ばれていたというだけのものだよ。それほどの悪さを働いていたということだね。もう使い魔に下って、魔法使いに恭順を誓っているから、平気だよ」
「異世界ってどの世界なの? 人間界や機精界には、魔王っていないでしょ。じゃあ、妖精界?」
爺さんが前の質問に答えると、すぐさま別の子が質問した。
「さあ。どこだろうね。それは本人に聞いてみるのが早いと思うよ」
爺さんのとぼけた答えに、あたしたちは顔を見合わせた。
「この時点で、まだ欲しいと思っている子はどのくらいいるかね?」
魔王について聞いた子が、まず背を向けた。それからもう2人ほど。
だけど、あたしを含め、残った6人は逆に進み出た。
「悪魔じゃないんだったら、なんと呼ばれてようと、気にしないよ。むしろ、そのくらい不良なほうが面白いね」
「そう呼ばれるってことは、強いってことでしょ? 私、荒事は苦手だから、ちょうどいいわ」
「なんか格好いいから」
理由は様々でも、ちょっとヒネくれた子だっていうのは共通してる。
爺さんはうなづくと、あたしたちに黒い本を見せた。
「条件は、簡単だ。この者の名前を呼ぶこと。だけど……」
「だけど?」
拍子抜けするほど簡単な条件の後の接続詞に、緊張を抑えながら聞く。
「その名前は教えられない。そして、絶対に当てられないよ」
「当てることができたら?」
「この者の名を呼ぶことができた子が、この者の主人だ」
「ヒントは?」
「そうだねぇ……今までした話をよく思い出してみることかな」
あたしたちはそれぞれに顔を見合わせた。
ピンと来た子はまだ居ないみたい。それでも数撃ちゃ当たると思った子から進み出て、本に向けて呼びかけた。
「クウェンダ」
「ハーデス」
「カイア・ロー」
「ルシファー」
「閻魔」
古今東西はもちろん、別世界やはたまた創作の魔王の名前が並んだ。
しかし、本はどれ一つにも反応しなかった。
やがて、少し捻った呼びかけをする子が現れた。
「……サフラン。私の名前だよ」
「ソレンティア。……だめか」
そこで、あたしと同じくずっと黙っていた子が進み出た。魔法史研究科希望の男の子だ。
「ゼロ」
……これもダメだった。
「それは?」
「僕に似てるから」
良く分からない理論だった。
それからもう少し呼びかけが続いたけれど、正解は出なかった。
あたしは最後まで呼びかけなかった。彼らのどれも、何かが決定的に違う気がしていた。
「またいつでもおいで」
爺さんはそう言って、あたしたちを見送った。
あたしたちはそれぞれ思いふけりながら、帰途についた。
いつもは、友達の誰かと、話でもしながら帰るとこだけど、今は全員がライバル同士。自然と別々に帰宅することになった。
あたしは、帰って早々、とうさまの蔵書から、「使い魔名称百科」を借りて、めくってみたけど、すぐに飽きてしまった。
そもそも、手当たりしだいなんて、幻惑魔法使いのやり方じゃないよね。爺さんのヒントからまず推理しなきゃ。
それにしても、爺さんはいつヒントを出していたんだろう。
魔王? いや、それは思いつく限り試した。
魔法使いに恭順している? どの異世界かは本人に聞く?
そんなのが、どうヒントになるんだか。
すっかり手詰まりになったあたしは、居間で何か書き物をしていたとうさまに声をかけた。
「とうさま。あのね、魔王の名前ってなあに?」
「どの魔王だ?」
あたしは答えに詰まった。だって、あたしにだって、どの魔王だか分からないんだもん。だもんで、あたしは爺さんと使い魔の話を最初から、できるだけ爺さんが言ったそのままの言葉で話した。
「そういうわけなの。とうさま、分かる?」
「分かったが、分からない」
「えーっ!」
とうさまがあっさり言っちゃったので、あたしは飛び上がった。
「ほんと? 教えて!」
「アシッドは、誰か魔法使いに、答えを聞いていいと言っていたか?」
「うっ……」
とうさまはいつも、絶対に正解だけを教えてはくれない。その方があたしのためだって言うけど、まだるっこしいったら仕方がない。
その点、とうさまの兄で、あたしの実父であるウィーは、なんでもかんでもケロッと教えてくれる道楽者なんだけど。でも、残念ながらウィーは、数日前から仕事で出かけ中だ。
「じゃあ、爺さんが出したヒントが、どれなのかってことだけでも」
あたしが食い下がると、とうさまは少し黙った後、口を開いた。
「アシッドの出したヒントは、『絶対』だ」
「『絶対』?」
「そうだ。私は、『分かるが、分からない』と言った。私とアシッドの違いは何だ?」
とうさまってば、無茶を言ってくれるよ~。
引退間近のしなびたアシッド爺さんと、現役バリバリの格好いいとうさまじゃ、同じところのほうが、少ないに決まってる。
「爺さんは、『名前は教えられない』、『絶対にあてられない』って言ってた。……それから、『名前を呼んだ子が主人だ』って」
あたしが、とうさまの顔色をうかがいながらカマをかけると、とうさまは静かに首を横に振った。
「治癒幻惑魔法使いは、感情を出すものではない。出すことによって、利益を引き出せる場合を除いて」
「……だよね」
治癒幻惑魔法使いとして、とうさまは、1枚どころか、千とか万の単位で、あたしより上だ。いつだってこんな風に、さとされてばっかり。
あたしはがっかりして、本に目を落とした。
……ん、まてよ。
とうさまは治癒幻惑魔法使いだ。爺さんはなんだっけ?
異世界の者を使役……ってことは、召還魔法使い? 召還魔法なら、総合系か魔法史系だよね。魔王ってことは、召還ランクはある程度高いはずだから、魔法史系なのかも。
でも、ただ召還しただけなら、使い魔じゃなくて召還獣だから……。なにか材料を召還して、それで使い魔を作ったのかも。そしたら、近代魔法も入ってる?
爺さんが魔法史系なのは間違いないとして、魔法史魔法使いが『絶対』って言うのは、どういう時だろう?
治癒幻惑魔法使いは、ひとりでは完成していない魔法使いだ。治療をするのも、幻惑をするのも、相手が必要。それは、治癒幻惑魔法が、『人』に向かっているからだ。
では、魔法史魔法使いは? 彼らは、歴史を紐解き、古いものを証明し、新しいものを作り出す魔法使いだ。彼らが向かうのは、『事実』……。
『絶対』は、事実……??
「あーっ!!」
そこまで考えたところで、あたしは立ち上がった。
「そうか! そういうことだね!」
とうさまは、少し口元に笑みを浮かべた。……え、どうして?
それで、あたしはとうさまに誘導してもらって、答えを出しただけだ、ということに気づいた。
『治癒幻惑魔法使い』って言葉を、さりげなく言ったのはとうさまだ。そのおかげで、あたしはとうさまやあたしと、アシッド爺さんが違う魔法使いだということに気づいた。
会話の中にキーワードを隠し、相手を誘導する……まだ、あたしにはできない。
「アシッドが伝えたかったことが分かって、まだ使い魔が欲しいのなら、急いで行くといいだろう。名前は、道すがら、考えなさい」
あたしが、自分の未熟さにショゲていると、とうさまが声をかけてくれた。
「……うん! 魔王、きっと連れて帰ってくるから!」
とうさまの言葉に、あたしは気持ちを切り替え、翼をいっぱいに広げた。
※
黒くてふさふさとした毛とタテガミ。狼のような馬のような姿。額に見える真珠色のは、角だろうか。
「ゼロっていうんだ」
触れた指がすっかり隠れてしまうから、その毛は見た目より柔らかいらしい。
「おめでとう」
幻惑魔法使いは、悔しくても笑う。だからあたしは、全力で笑顔と賛辞を贈った。
「……ありがとう」
相手は、さっきの魔史科志望の男の子。一度はダメだったのに、やっぱりその名前にしたんだ。自分に似た存在がゼロって、どういう意味なんだろう。
彼は少し驚いたみたいだけど、あたしに笑顔を返して、魔王という二つ名の、黒い使い魔を撫でていた手を離した。そして、ゼロに声をかけると、連れて去っていった。
あたしが答えにたどり着くのは、遅すぎた。あたしが爺さんの家に戻ってきた時、そこには、すでに男の子と、本から解放された使い魔がいたんだ。
「本当に少しの差だったね」
アシッド爺さんがあたしの隣にやって来て、彼らを見送りながら言った。
「治癒幻惑科志望なら、充分だろう」
「でも、間に合わなかったよ。……爺さんはもしかして、あの子が最初に解くって分かってたの?」
「ああ。同じ学科の魔法使いは思考も行動も似る。答え方を見れば、誰がどの魔法使いを目指しているのか、見当はつく」
「とうさまが前言ってた事がある。暗号を作る人は、一番解いて欲しい者が、解きやすいように作るものだって……」
爺さんは、笑ってあたしを見た。
「でもね、もし君があの子より先にきたら、ちゃんと君に譲っていたよ」
「きっと先になんて来れない。治癒幻惑魔法使いにとっては、『絶対』はないものだし、それを使う時は相手を誘導する罠だもん。あるものをないって言って、ないものをあるように見せかける嘘つきの魔法使いには……、この問題、難しかったよ」
「ははは。嘘つき魔法使いか。それが幻惑魔法使いの価値だけどね。……それじゃあ、一応、聞いてみようか。君の出した答えとは、どういうことだね?」
あたしは、ゼロ達を見送っていた目を、爺さんに向けた。
「『絶対に、正解に当たらない』のは、『正解がない』からでしょ? この場合の正解とは『名前』。つまり、あの使い魔には、『名前がない』んだ。だから、『名前をあてることは、絶対にできない』……。つまり、『名前がない』存在の『名前を呼ぶ』ためには、『名前をつけ』ればいいんだ」
「そうだ」
爺さんは満足そうに笑った。
それから、あたしの頭を撫でて、こう言った。
「よくできたご褒美に、君に別の使い魔をあげよう。ただし、あの使い魔にはずっと劣るのだが」
「本当?!」
「ああ。こっちは、2匹組の使い魔で、やはり名前がないのだが」
あたしは、驚いて爺さんを見た。
「名前のない使い魔が、たまたま複数いるなんて、考えられない……。理由があるはずだよ。つまり、それが爺さんが使い魔を恭順させる方法なんじゃない? 名前を奪うことが」
爺さんは笑って答えなかった。そして、懐から大きくて薄い本と、小さくて厚い本を取り出した。
「さあ、名前を呼ぶといい」
「大きいのが『ソレアス』! 小さいのが『ルーナセス』!」
あたしは迷わず叫んだ。
本当は、そのどちらかを『魔王』のためにと、考えていた名前だったけど、両方を呼んだ。
本はホロホロと砂のようにくずれると、あたしの足元でうずまいた。よく見るとそれは全部文字だ。いろんな国の言葉で、いろんな単語をなしている。ぱっと読めるのは、ティモーレの言葉だけだけど。
それらの文字は、やがてひとつの姿をとった。ゼロとは段違いにみすぼらしくて小さい……、
「にゃんこ?」
白黒ハチワレと、黒のにゃんこは、ぶるるっと体を震わせると、ぺたりと座り込んだ。
「なんかしょぼーい使い魔ねぇ~。まあ、間つなぎにはいいかもだけど」
「なにこの失礼な青ニワトリ。最初の一言がそれなわけ? 最近の魔法使いは性格悪くなったもんだね」
黒猫ルーナセスが、口を開いた。
「喋った!?」
「我らは文字によって形作られる存在ゆえ。言葉は我らの得意とするところだ。……大変気が進まないが、以降はお前の使い魔として共にあることになる」
「なんか余計な一言聞こえた!!」
あたしが、ハチワレ猫ソレアスの尻尾を踏むと、やつはミギャッと鳴いて毛を逆立てた。本当に文字なんだろうか。どー見ても猫そのものだけど。
「大きくて薄い方を『論理』、小さくて厚い方を『言語』と呼んだりもする。抽象的な存在のため、主人の魔法使いの持つ能力を超える力をもつことはできないが。まあ、可愛がってやんなさい」
「名づけちゃったものは仕方ないしね。連れて帰ることにするよ」
「いちいち可愛げのないトリだね」
「可愛げのないにゃんこよりマシだと思うけど?」
あたしは、二匹の首ねっこを掴んだ。二匹はジタバタ暴れたけど、そんなことで放してやるかりょじゃない。
「アシッド爺さん、ありがとね」
あたしはにゃんこどもを両手にぶら下げて、爺さんにお礼を言った。
※
──で、あんたたち結局、どっから来たの?
──あったま悪いね。文字っていう正体分かってたらすぐフギャアアア!!
──で、どっから来たって?
──2次元だ。書きかけられたまま、完成されずに放置された物語。
その行き場をなくした文字と情熱が、我々の本来の姿だ。
(あの時からもう、5年以上たつんだよね)
──へえ。だからあんたたち、本に入ってたのね。
どんな物語?
──どこにでもあるような、陳腐な物語さ。
──勇者が魔王を倒す物語。ありふれて目に付かないような、読んでも忘れ去られてしまうような存在。
──そっか。そんじゃあ、あんたたちも『ゼロ』も、本来は一緒なんだ。
……あんたたちのほうが格下なだけで。
(確かにあの時は、ゼロがうらやましかった。でも、そんなのすでに忘れてしまっていたのに)
──主役かそうでないかの違いだ。
やつは、魔王が主役の物語だった。
──悪かったね。間つなぎで!
──ほーんと。さんざんっぱら勇者にやられるのが仕事の、脇役魔王だなんて、かっこわるーい! しょぼいクジ引いちゃったよ。しかも2匹も!
(あたしの使い魔でしょ。そのくらい分かりなさいよ。
……照れかくしでそう言ってただけだって。
本当は、ゼロよりあんたたちのほうが、ずっと大事になってたって)
──そりゃこっちが言いたいよ。なんだって、向こうでは千の領地を持ち、万の兵をしたがえてた僕らが、こんな猫の格好で、こんなトリに使われなきゃいけないのか。
──同感だ。
──くらぁ! 逃げるなぁぁ! そこへ座りなさいにゃんこども! シッポ持って回してやるんだから!!
(新しいペットの黒三日月は、黒い馬だけど、そんなのただの偶然。
……でも、かりょは気づいてなかったんだね。あんたたちがそんなにゼロのことを、気にしてただなんて。間つなぎだなんて、本気にしてただなんてこと)
──にゃんこにゃんこ言うな! せっかく名前が戻ったんだから、そっちで呼んでよね。
──名前?
──ああ。名前がないと確固たる己を、保てない。
おまえは酷い主人だが、それでもただの文字に戻るよりましだ。
──相変わらず一言余計だけど、そういうことなら、約束してあげるよ。
今後、あんたたちから絶対に、名前を取り上げたりしないって。
(……そんな事を思い出したんだ。
今、バラバラの文字のカタマリになって散らばった2匹の使い魔を見て。
「死」んでしまったチビ魔王達を見て)
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ソレンティアのかりょメインストーリー、残ってないかなーってCDの山を探してたら、使い魔の話を発掘しました。
結構おきにいり。
男の子のひとりが持ってきた情報に、教室内はざわめいた。
召還獣と違って、使い魔ならば、魔法使いになる前の子供でも、持つことが出来る。
とはいえ、やっぱり扱い方を間違えると大変なことになるわけで、魔法使いの卵の、更に卵でしかない予備校生たちは、持ってない子が大半だ。
親から引き継いだとか、生まれた時に従属していたとか、そういう特殊な使い魔以外は、誰か大人の魔法使いから、譲ってもらうしかないってわけ。
そういうわけで、すでに使い魔を持ってる子や、興味のない子を除いた、総勢10名ほどが、こぞって予備校の裏に行くことになった。もちろん、あたしも、その中のひとりだ。
※
魔法使い予備校は、ここ、魔法使いだけの村・ティモーレの、中心街にある。
ここで計画繁殖された魔法使い同士の子供たちは、ソレンティアに入学するためだけに、あらゆる教育を受ける。
最初は幼等部で、校則内の禁止事項と、一般常識や社会生活を叩き込まれる。次に中等部で、語学、数学、歴史、生物などを勉強する。
そして、12歳を過ぎて、ソレンティアからの招待状を受け取れば、魔法使い予備校への入学が可能になる。そこでは、ソレンティアの仕組みや、各学科の知識や、他の世界の種族や生活を学ぶ。
14歳のあたしは、予備校の3年生。次の春に15歳になれば、特定の師匠について、更に一年を予備勉学に費やして、16歳の誕生日にソレンティアに入学する。それが、ティモーレでの普通の子供ってわけ。
でも、そのことを考えると、あたしの胸はざわついて落ち着かなくなる。あたしはうまく普通の子であれた。でも、そうじゃない子はどうしたらいい?
※
「よく来たね」
アシッド爺さんは、温厚な紳士で、会えばいつもニコニコしながら声をかけてくれる。時には飴やクッキーをくれることもある。予備校生の人気者だ。
ぞろぞろやってきた予備校生をやっぱりニコニコ見て、爺さんは一冊の黒い本を取り出した。
「全員にくれるわけじゃないでしょ?」
ちょっとマセた女の子が、爺さんに聞いた。
「もちろんだ。相性などもあるからね」
「どういう使い魔なの?」
男の子がせっかちに聞いた。
「これは異世界の魔王だ。私が若いころに、捕まえたのだけどね」
爺さんの言葉を聞いて、数人が及び腰になった。
「魔王だって? 悪魔なの? それは校則に違反してるよ」
ソレンティアの招待状が届く条件は、実は完全には解明されていない。
でも、届かない条件は、いくつか分かってる。悪魔崇拝や、破滅思想などがその代表格だ。だから、ティモーレでは、そういった思想を抱かないよう、乳幼児の段階から徹底的に教育される。
「大丈夫。魔王といっても、そう呼ばれていたというだけのものだよ。それほどの悪さを働いていたということだね。もう使い魔に下って、魔法使いに恭順を誓っているから、平気だよ」
「異世界ってどの世界なの? 人間界や機精界には、魔王っていないでしょ。じゃあ、妖精界?」
爺さんが前の質問に答えると、すぐさま別の子が質問した。
「さあ。どこだろうね。それは本人に聞いてみるのが早いと思うよ」
爺さんのとぼけた答えに、あたしたちは顔を見合わせた。
「この時点で、まだ欲しいと思っている子はどのくらいいるかね?」
魔王について聞いた子が、まず背を向けた。それからもう2人ほど。
だけど、あたしを含め、残った6人は逆に進み出た。
「悪魔じゃないんだったら、なんと呼ばれてようと、気にしないよ。むしろ、そのくらい不良なほうが面白いね」
「そう呼ばれるってことは、強いってことでしょ? 私、荒事は苦手だから、ちょうどいいわ」
「なんか格好いいから」
理由は様々でも、ちょっとヒネくれた子だっていうのは共通してる。
爺さんはうなづくと、あたしたちに黒い本を見せた。
「条件は、簡単だ。この者の名前を呼ぶこと。だけど……」
「だけど?」
拍子抜けするほど簡単な条件の後の接続詞に、緊張を抑えながら聞く。
「その名前は教えられない。そして、絶対に当てられないよ」
「当てることができたら?」
「この者の名を呼ぶことができた子が、この者の主人だ」
「ヒントは?」
「そうだねぇ……今までした話をよく思い出してみることかな」
あたしたちはそれぞれに顔を見合わせた。
ピンと来た子はまだ居ないみたい。それでも数撃ちゃ当たると思った子から進み出て、本に向けて呼びかけた。
「クウェンダ」
「ハーデス」
「カイア・ロー」
「ルシファー」
「閻魔」
古今東西はもちろん、別世界やはたまた創作の魔王の名前が並んだ。
しかし、本はどれ一つにも反応しなかった。
やがて、少し捻った呼びかけをする子が現れた。
「……サフラン。私の名前だよ」
「ソレンティア。……だめか」
そこで、あたしと同じくずっと黙っていた子が進み出た。魔法史研究科希望の男の子だ。
「ゼロ」
……これもダメだった。
「それは?」
「僕に似てるから」
良く分からない理論だった。
それからもう少し呼びかけが続いたけれど、正解は出なかった。
あたしは最後まで呼びかけなかった。彼らのどれも、何かが決定的に違う気がしていた。
「またいつでもおいで」
爺さんはそう言って、あたしたちを見送った。
あたしたちはそれぞれ思いふけりながら、帰途についた。
いつもは、友達の誰かと、話でもしながら帰るとこだけど、今は全員がライバル同士。自然と別々に帰宅することになった。
あたしは、帰って早々、とうさまの蔵書から、「使い魔名称百科」を借りて、めくってみたけど、すぐに飽きてしまった。
そもそも、手当たりしだいなんて、幻惑魔法使いのやり方じゃないよね。爺さんのヒントからまず推理しなきゃ。
それにしても、爺さんはいつヒントを出していたんだろう。
魔王? いや、それは思いつく限り試した。
魔法使いに恭順している? どの異世界かは本人に聞く?
そんなのが、どうヒントになるんだか。
すっかり手詰まりになったあたしは、居間で何か書き物をしていたとうさまに声をかけた。
「とうさま。あのね、魔王の名前ってなあに?」
「どの魔王だ?」
あたしは答えに詰まった。だって、あたしにだって、どの魔王だか分からないんだもん。だもんで、あたしは爺さんと使い魔の話を最初から、できるだけ爺さんが言ったそのままの言葉で話した。
「そういうわけなの。とうさま、分かる?」
「分かったが、分からない」
「えーっ!」
とうさまがあっさり言っちゃったので、あたしは飛び上がった。
「ほんと? 教えて!」
「アシッドは、誰か魔法使いに、答えを聞いていいと言っていたか?」
「うっ……」
とうさまはいつも、絶対に正解だけを教えてはくれない。その方があたしのためだって言うけど、まだるっこしいったら仕方がない。
その点、とうさまの兄で、あたしの実父であるウィーは、なんでもかんでもケロッと教えてくれる道楽者なんだけど。でも、残念ながらウィーは、数日前から仕事で出かけ中だ。
「じゃあ、爺さんが出したヒントが、どれなのかってことだけでも」
あたしが食い下がると、とうさまは少し黙った後、口を開いた。
「アシッドの出したヒントは、『絶対』だ」
「『絶対』?」
「そうだ。私は、『分かるが、分からない』と言った。私とアシッドの違いは何だ?」
とうさまってば、無茶を言ってくれるよ~。
引退間近のしなびたアシッド爺さんと、現役バリバリの格好いいとうさまじゃ、同じところのほうが、少ないに決まってる。
「爺さんは、『名前は教えられない』、『絶対にあてられない』って言ってた。……それから、『名前を呼んだ子が主人だ』って」
あたしが、とうさまの顔色をうかがいながらカマをかけると、とうさまは静かに首を横に振った。
「治癒幻惑魔法使いは、感情を出すものではない。出すことによって、利益を引き出せる場合を除いて」
「……だよね」
治癒幻惑魔法使いとして、とうさまは、1枚どころか、千とか万の単位で、あたしより上だ。いつだってこんな風に、さとされてばっかり。
あたしはがっかりして、本に目を落とした。
……ん、まてよ。
とうさまは治癒幻惑魔法使いだ。爺さんはなんだっけ?
異世界の者を使役……ってことは、召還魔法使い? 召還魔法なら、総合系か魔法史系だよね。魔王ってことは、召還ランクはある程度高いはずだから、魔法史系なのかも。
でも、ただ召還しただけなら、使い魔じゃなくて召還獣だから……。なにか材料を召還して、それで使い魔を作ったのかも。そしたら、近代魔法も入ってる?
爺さんが魔法史系なのは間違いないとして、魔法史魔法使いが『絶対』って言うのは、どういう時だろう?
治癒幻惑魔法使いは、ひとりでは完成していない魔法使いだ。治療をするのも、幻惑をするのも、相手が必要。それは、治癒幻惑魔法が、『人』に向かっているからだ。
では、魔法史魔法使いは? 彼らは、歴史を紐解き、古いものを証明し、新しいものを作り出す魔法使いだ。彼らが向かうのは、『事実』……。
『絶対』は、事実……??
「あーっ!!」
そこまで考えたところで、あたしは立ち上がった。
「そうか! そういうことだね!」
とうさまは、少し口元に笑みを浮かべた。……え、どうして?
それで、あたしはとうさまに誘導してもらって、答えを出しただけだ、ということに気づいた。
『治癒幻惑魔法使い』って言葉を、さりげなく言ったのはとうさまだ。そのおかげで、あたしはとうさまやあたしと、アシッド爺さんが違う魔法使いだということに気づいた。
会話の中にキーワードを隠し、相手を誘導する……まだ、あたしにはできない。
「アシッドが伝えたかったことが分かって、まだ使い魔が欲しいのなら、急いで行くといいだろう。名前は、道すがら、考えなさい」
あたしが、自分の未熟さにショゲていると、とうさまが声をかけてくれた。
「……うん! 魔王、きっと連れて帰ってくるから!」
とうさまの言葉に、あたしは気持ちを切り替え、翼をいっぱいに広げた。
※
黒くてふさふさとした毛とタテガミ。狼のような馬のような姿。額に見える真珠色のは、角だろうか。
「ゼロっていうんだ」
触れた指がすっかり隠れてしまうから、その毛は見た目より柔らかいらしい。
「おめでとう」
幻惑魔法使いは、悔しくても笑う。だからあたしは、全力で笑顔と賛辞を贈った。
「……ありがとう」
相手は、さっきの魔史科志望の男の子。一度はダメだったのに、やっぱりその名前にしたんだ。自分に似た存在がゼロって、どういう意味なんだろう。
彼は少し驚いたみたいだけど、あたしに笑顔を返して、魔王という二つ名の、黒い使い魔を撫でていた手を離した。そして、ゼロに声をかけると、連れて去っていった。
あたしが答えにたどり着くのは、遅すぎた。あたしが爺さんの家に戻ってきた時、そこには、すでに男の子と、本から解放された使い魔がいたんだ。
「本当に少しの差だったね」
アシッド爺さんがあたしの隣にやって来て、彼らを見送りながら言った。
「治癒幻惑科志望なら、充分だろう」
「でも、間に合わなかったよ。……爺さんはもしかして、あの子が最初に解くって分かってたの?」
「ああ。同じ学科の魔法使いは思考も行動も似る。答え方を見れば、誰がどの魔法使いを目指しているのか、見当はつく」
「とうさまが前言ってた事がある。暗号を作る人は、一番解いて欲しい者が、解きやすいように作るものだって……」
爺さんは、笑ってあたしを見た。
「でもね、もし君があの子より先にきたら、ちゃんと君に譲っていたよ」
「きっと先になんて来れない。治癒幻惑魔法使いにとっては、『絶対』はないものだし、それを使う時は相手を誘導する罠だもん。あるものをないって言って、ないものをあるように見せかける嘘つきの魔法使いには……、この問題、難しかったよ」
「ははは。嘘つき魔法使いか。それが幻惑魔法使いの価値だけどね。……それじゃあ、一応、聞いてみようか。君の出した答えとは、どういうことだね?」
あたしは、ゼロ達を見送っていた目を、爺さんに向けた。
「『絶対に、正解に当たらない』のは、『正解がない』からでしょ? この場合の正解とは『名前』。つまり、あの使い魔には、『名前がない』んだ。だから、『名前をあてることは、絶対にできない』……。つまり、『名前がない』存在の『名前を呼ぶ』ためには、『名前をつけ』ればいいんだ」
「そうだ」
爺さんは満足そうに笑った。
それから、あたしの頭を撫でて、こう言った。
「よくできたご褒美に、君に別の使い魔をあげよう。ただし、あの使い魔にはずっと劣るのだが」
「本当?!」
「ああ。こっちは、2匹組の使い魔で、やはり名前がないのだが」
あたしは、驚いて爺さんを見た。
「名前のない使い魔が、たまたま複数いるなんて、考えられない……。理由があるはずだよ。つまり、それが爺さんが使い魔を恭順させる方法なんじゃない? 名前を奪うことが」
爺さんは笑って答えなかった。そして、懐から大きくて薄い本と、小さくて厚い本を取り出した。
「さあ、名前を呼ぶといい」
「大きいのが『ソレアス』! 小さいのが『ルーナセス』!」
あたしは迷わず叫んだ。
本当は、そのどちらかを『魔王』のためにと、考えていた名前だったけど、両方を呼んだ。
本はホロホロと砂のようにくずれると、あたしの足元でうずまいた。よく見るとそれは全部文字だ。いろんな国の言葉で、いろんな単語をなしている。ぱっと読めるのは、ティモーレの言葉だけだけど。
それらの文字は、やがてひとつの姿をとった。ゼロとは段違いにみすぼらしくて小さい……、
「にゃんこ?」
白黒ハチワレと、黒のにゃんこは、ぶるるっと体を震わせると、ぺたりと座り込んだ。
「なんかしょぼーい使い魔ねぇ~。まあ、間つなぎにはいいかもだけど」
「なにこの失礼な青ニワトリ。最初の一言がそれなわけ? 最近の魔法使いは性格悪くなったもんだね」
黒猫ルーナセスが、口を開いた。
「喋った!?」
「我らは文字によって形作られる存在ゆえ。言葉は我らの得意とするところだ。……大変気が進まないが、以降はお前の使い魔として共にあることになる」
「なんか余計な一言聞こえた!!」
あたしが、ハチワレ猫ソレアスの尻尾を踏むと、やつはミギャッと鳴いて毛を逆立てた。本当に文字なんだろうか。どー見ても猫そのものだけど。
「大きくて薄い方を『論理』、小さくて厚い方を『言語』と呼んだりもする。抽象的な存在のため、主人の魔法使いの持つ能力を超える力をもつことはできないが。まあ、可愛がってやんなさい」
「名づけちゃったものは仕方ないしね。連れて帰ることにするよ」
「いちいち可愛げのないトリだね」
「可愛げのないにゃんこよりマシだと思うけど?」
あたしは、二匹の首ねっこを掴んだ。二匹はジタバタ暴れたけど、そんなことで放してやるかりょじゃない。
「アシッド爺さん、ありがとね」
あたしはにゃんこどもを両手にぶら下げて、爺さんにお礼を言った。
※
──で、あんたたち結局、どっから来たの?
──あったま悪いね。文字っていう正体分かってたらすぐフギャアアア!!
──で、どっから来たって?
──2次元だ。書きかけられたまま、完成されずに放置された物語。
その行き場をなくした文字と情熱が、我々の本来の姿だ。
(あの時からもう、5年以上たつんだよね)
──へえ。だからあんたたち、本に入ってたのね。
どんな物語?
──どこにでもあるような、陳腐な物語さ。
──勇者が魔王を倒す物語。ありふれて目に付かないような、読んでも忘れ去られてしまうような存在。
──そっか。そんじゃあ、あんたたちも『ゼロ』も、本来は一緒なんだ。
……あんたたちのほうが格下なだけで。
(確かにあの時は、ゼロがうらやましかった。でも、そんなのすでに忘れてしまっていたのに)
──主役かそうでないかの違いだ。
やつは、魔王が主役の物語だった。
──悪かったね。間つなぎで!
──ほーんと。さんざんっぱら勇者にやられるのが仕事の、脇役魔王だなんて、かっこわるーい! しょぼいクジ引いちゃったよ。しかも2匹も!
(あたしの使い魔でしょ。そのくらい分かりなさいよ。
……照れかくしでそう言ってただけだって。
本当は、ゼロよりあんたたちのほうが、ずっと大事になってたって)
──そりゃこっちが言いたいよ。なんだって、向こうでは千の領地を持ち、万の兵をしたがえてた僕らが、こんな猫の格好で、こんなトリに使われなきゃいけないのか。
──同感だ。
──くらぁ! 逃げるなぁぁ! そこへ座りなさいにゃんこども! シッポ持って回してやるんだから!!
(新しいペットの黒三日月は、黒い馬だけど、そんなのただの偶然。
……でも、かりょは気づいてなかったんだね。あんたたちがそんなにゼロのことを、気にしてただなんて。間つなぎだなんて、本気にしてただなんてこと)
──にゃんこにゃんこ言うな! せっかく名前が戻ったんだから、そっちで呼んでよね。
──名前?
──ああ。名前がないと確固たる己を、保てない。
おまえは酷い主人だが、それでもただの文字に戻るよりましだ。
──相変わらず一言余計だけど、そういうことなら、約束してあげるよ。
今後、あんたたちから絶対に、名前を取り上げたりしないって。
(……そんな事を思い出したんだ。
今、バラバラの文字のカタマリになって散らばった2匹の使い魔を見て。
「死」んでしまったチビ魔王達を見て)
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ソレンティアのかりょメインストーリー、残ってないかなーってCDの山を探してたら、使い魔の話を発掘しました。
結構おきにいり。
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太陽と月、初めて拝読しました
初めて拝読しました。普段、お話を書かれている方にこんなことを申し上げるのは逆に失礼かもしれないのですが、とても読みやすく、わかりやすく、村の雰囲気が伝わってきて面白かったです。実際、作中のかりょちゃんと一緒になって、名前の謎を考え楽しみました!
かりょさん(PLさん)は、きっちりキャラのストーリーを進めることを主軸にしたプレイヤーさんで、どちらかと言えば、お一人でも世界を完成させることのできる小説家さんのようだなーと思っていました。正直、キャラがカッチリしすぎてちょっと声をかけづらいと思う方のお一人だったなあ……と思ったこともあります。そう簡単にはぶれてくださらないような、お声を掛けることで、お話を進める上での余計なストレスをかけたくないような、寧ろサイレントな一読者として楽しむのが正しい姿勢のような。きっちりキャラができているからこそのメインストーリーの面白さ。面白かったです!
(もし、私の物言いが失礼に感じられたら申し訳ありません。ご容赦ください。)
赤フォウスはコトホギという少女型個体です。何かを愛でずにはいられないという強い業を抱き、メイドナノスさんを愛でることで精神の均衡を保っている面があるキャラクターでした。目立たないように目立たないようにと活動していたので、それほど交流していただいていた訳でもなかったかも。もし、何も印象がなくても全く気にしません笑
ハルムトさんのネタバレの計画もあるのですね。考察やキャラ語り、好物です。とても楽しみです! では、サイレントに戻ります(*^^*)
かりょさん(PLさん)は、きっちりキャラのストーリーを進めることを主軸にしたプレイヤーさんで、どちらかと言えば、お一人でも世界を完成させることのできる小説家さんのようだなーと思っていました。正直、キャラがカッチリしすぎてちょっと声をかけづらいと思う方のお一人だったなあ……と思ったこともあります。そう簡単にはぶれてくださらないような、お声を掛けることで、お話を進める上での余計なストレスをかけたくないような、寧ろサイレントな一読者として楽しむのが正しい姿勢のような。きっちりキャラができているからこそのメインストーリーの面白さ。面白かったです!
(もし、私の物言いが失礼に感じられたら申し訳ありません。ご容赦ください。)
赤フォウスはコトホギという少女型個体です。何かを愛でずにはいられないという強い業を抱き、メイドナノスさんを愛でることで精神の均衡を保っている面があるキャラクターでした。目立たないように目立たないようにと活動していたので、それほど交流していただいていた訳でもなかったかも。もし、何も印象がなくても全く気にしません笑
ハルムトさんのネタバレの計画もあるのですね。考察やキャラ語り、好物です。とても楽しみです! では、サイレントに戻ります(*^^*)
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